たなつもの取り組みその1

地球規模で考え、地域で行動する。

持続可能な環境保全型循環農業を目指す。

工場から出る化学薬品を一切使用しない油粕、米や雑穀の精白粕を畑に返し、そして農産物、加工品を作り、消費していく循環型。

食糧問題、環境問題は福島のこの地域や日本だけの問題ではなく、生命が生まれ、その生命を維持する食を育むのも唯一地球。

とぎれないその地球と歩みを合わすべく、本当の地域循環型農業に取り組む。

「農」と「食」の在り方への理解と共有の大切さを認識し、作り手と買い手、そして食べ手に伝達するネットワーク化を図っています。

パワーショベルで小屋の外に掻き出された油粕や雑穀糠を入れた堆肥から濛々とあがる湯気。分解発酵が活発に進み、中の方はかなりの高温になっていることが分かる。

良い堆肥は、乳酸飲料のような甘酸っぱいいい香りがし、鼻を刺すアンモニア臭はまったくしない。

完熟する前の分解が進んだ半熟の状態で、稲刈り跡の秋の田にまき、冬の間、雪の下でじっくりゆっくりと熟成をつづけ、 土と馴染ませる。

人は元来、自給自足で、あるいは小さな集団が共同作業で食物を得る生活を営んでいた。近代になり、産業都市化が進むと職の分化が進み、食の生産者と消費者という関係の構造を生み出した。食産業の台頭である。

食の文化に営利追求の企業の理念が萌芽したとき、本来のスローフーズの意味は速度を増してその方向を変えた。

自分と、愛する家族のための糧。それを、離れた知らない人のために生産し、遠くへ送るには、大型トラックと保冷車が必要になった。

流通の効率を図るべく、傷みにくく壊れない、輸送効率のいい空気含有率の少ない(たとえば真っ直ぐな)野菜ばかりが重宝される。病的なまでに清潔を好む消費者は、化学肥料、農薬の使用を良しとしてきた。 今日、それらのすべてがスローな価値感に転化している。

自然豊かな太陽の光も十分に降り注ぐ環境で、まずは身近な地元の人のためにものづくり。そして200km先の首都圏の皆様へ環境保全循環型で栽培される農作物を届けることに努める。

たなつもの取り組みその2

食とは人に良いと書く。人に良いものは、当然ながら畜産物にも良い。

機能性穀物を食べさせ付加価値、安心安全、健康、そして美味しさを求めた畜産物作り。

より安心安全な有機栽培穀物飼料を届ける。

えごま豚

「α-リノレン酸」を多く含む「エゴマ」に着目し、福島県畜産試験場が1997年に研究を開始、5年の歳月をかけて技術を確立しました。

エゴマを給餌するにあたり、豚肉中のα-リノレン酸含量を高める結果を得ました。

健康志向のニーズに応えられる豚肉が誕生したのです。最大の特徴はさらっとした脂質で、上質な味と抜群の柔らかさ、優れた肉質においしい旨味が凝縮されています。

漢方和牛

たなつもの取り組みその3

「食」を通して「農」と「文化」を発信できる飲食アンテナショップ作り

地産地消、身土不二の本当の意味。

食文化と食の大切さを伝えながら、地域の食材を地域の人へ届けたい。

生産・加工・流通から飲食へ。何より少しでも安全と健康、そして美味しいから幸せへ。

アンテナショップ展開事例

たなつもの取り組みその4

福島県会津若松に創業から百八十年余り続いて来た老舗油屋「平出油屋」が閉業。

同じ福島県の油屋として、可能な限り伝統製法を守り、後世に繋ぐこと。

伝統を守るものとして「残す」「伝える」義務がある。

そして伝統の価値の本質とは何かを問い続ける。

現代では、グローバル化が進み、ある意味で合理的に考える社会の発展が進むにつれ、何百年と続いて来た歴史、文化がなくなっていく昨今。

そのため、伝統を残そうとする者の一人として、なぜ伝統を守るのか、そもそも守る必要があるのかということを言葉とモノづくりから商品を通して伝達する義務があると思う。伝統は全てを守り残すことはできないが、伝統を守るとすればそれは現在を生きる我々にとって、残すべき価値のあるものを選ぶことでもある。

作られるモノそのものに価値があり、しかも他の技術では代替できない。逆に、現代の技術で代替できるものなら、価値がないとみなされ廃れていく技術も少なくない。

伝統の価値の本質は、歴史と社会の中で作られた「知恵」「経験」「技術」の集積であり、伝統とは、歴史と文化そのものであり、価値がある。

そして現代に合わせた形に変えていきながら守っていくことの大切さ。

すべてのモノやサービス、情報が需要と供給のバランスによって価値が判断され取引される。時には、文化すらも同じように並べられ、価値がないから必要がないと言われてしまう。こんな時代の中で、本当は守るべき価値があるのに、打ち捨てられてしまう伝統も少なくないはずだ。

だからこそ、伝統には歴史的価値があり、たとえ現代人にとって価値がないように見える伝統でも、歴史的価値があるものと判断したものは、しっかり守っていこうと。

そして今、伝統を守ることにおいて最も大事なことは、単に守るだけではなく、価値の本質は守りつつも、現代に合わせた形、求められる形に変えていきながら対応していくこととだと考え取り組んでいくことだ。